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世界一のナンバー2? コウチーニョがネイマール以上にバルサで適材の可能性【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

ウイングでインサイドハーフ

 ヴァスコ・ダ・ガマでデビューするや、1シーズン後にはイタリアのインテルへ移籍した。インテルでも活躍したものの2012年にはエスパニョールへ期限付きで移籍している。そして2013年には800万ポンドの移籍金でリバプールへ。今年1月、冬の移籍市場でバルセロナへ移ったときには1億6000万ユーロが動いた。

 デニス・ベルカンプやアンドレア・ピルロなどもインテルで輝けず、移籍先で開花しているのでインテルの見る目のなさが揶揄されているが、ユベントスで上手くいかずに移籍してからスーパースターになったティエリ・アンリのような例もあり、外国人選手にとってセリエAはなかなか難しいリーグなのだ。

 リバプールでは持ち前の攻撃センスを存分に発揮した。左のMFかトップ下が定位置だったが、左ウイングとしても活躍。スピード、パスセンス、得点力と三拍子そろったコウチーニョにとってウイングは理想的なポジションだと思う。

 現代のウイングはタッチライン際の職人ではない。カウンターアタックではそのスピードと突破力が武器になるが、スローダウンしたときの攻撃ではインサイドハーフとして創造性とパスセンスを発揮する。昔のインサイドフォワードとウイングのハイブリッドが現在のウイングには求められているわけだ。

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