すべてのタイトルを取るには「このくらいのメンバーがいないと」
先の沖縄キャンプ中に行われたJクラブ勢とのトレーニングマッチでは、守田がジェフユナイテッド千葉戦、東京ヴェルディ戦で連続ゴールをマーク。愛知学院大学から加入して2年目のFW知念慶(22)は計4ゴールをあげて、キャプテンのFW小林悠(30)を押さえてチームトップに立っている。
新戦力も台頭するなど、順調な調整が続けられている一方で懸念材料もある。前線の選手が人員過多になるではないか、と。予定よりも早い復帰を公言している齋藤が目標を成就させれば、試合どこころかベンチに入るための競争がさらに激化する。
選手は誰でも試合に出たい。それがかなわなければ不満を募らせ、不協和音へとつながったケースは過去に他チームで何度も見られたが、大久保は心配無用とばかりに笑い飛ばした。
「存在するすべてのタイトルを取りに行くとなれば、このくらいのメンバーがいないと難しいでしょう。長いシーズンのなかでどの試合でも、ピッチに立った選手たちがAチームであり、勝利に貢献できるようにプレーできればいいんじゃないですかね」
連覇を狙うJ1だけではない。準優勝に泣いたYBCルヴァンカップ、ともにベスト8で敗退した天皇杯全日本サッカー選手権とAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の四冠制覇を貪欲に追い求めていくからこそ、クラブの伝統でもある攻撃力をよりパワーアップさせた。