ニューポート・カウンティを退団したシーン・リッグ【写真:Getty Images】
サッカーの“聖地”ウェンブリー・スタジアムでの公式戦という大舞台を2日後に控えた選手が、タトゥーアーティストを目指すためクラブを退団するという思い切った決断を下した。『ウェールズ・オンライン』などが伝えている。
ウェールズのクラブであるニューポート・カウンティはイングランドの下部リーグに所属し、カップ戦にも出場している。先月27日に行われたFAカップ4回戦の試合では、プレミアリーグの強豪トッテナムをホームに迎え、1-1で引き分けるという大健闘を演じた。
FAカップでは試合が引き分けに終わった場合、ホームとアウェイを入れ替えての再試合が行われる。現地時間7日に行われる再試合は、本拠地を新築中のトッテナムが今季のホームとして使用しているウェンブリー・スタジアムでの開催となる。
通常であればイングランド代表の試合やカップ戦の準決勝以降などでしか使用されないウェンブリーで試合をする機会というのは、そうそう巡ってくるものではない。ニューポートにとっては「クラブ史上最大の試合のひとつ」だとみなされており、選手たちにとっても一世一代の大舞台となる。
だがその試合を2日後に控えた今月5日、ニューポートに所属していた29歳のMFシーン・リッグが契約を解消して退団することが発表された。トッテナムとの前回の試合には出場していないが、昨季は主力としてチームの残留に貢献し、今季も公式戦19試合に出場していた選手だった。
マイケル・フリン監督は6日の会見で、リッグの退団の理由を明らかにした。「残ってほしいと伝えたが、彼は以前から決意を固めていた。タトゥーアーティストとしてのキャリアを歩んでいくためだ」と監督はコメント。“聖地”でプレーするチャンスを放棄してでも、サッカーとは別の夢を追うことを決めたようだ。
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