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本田圭佑 7年前

本田圭佑、ハリルJ復帰への猛アピール。無回転FK弾とトップ下起用が追い風になるか

text by 河治良幸 photo by Getty Images

ハリルJに必要なセットプレーの得点力。トップ下は激選区で…

 そうした状況での直接フリーキックによる後期3点目、本田にとって今季通算6得点目となるゴールは苦しむパチューカを救う一撃だった。しかし、後半から10人になっていたパチューカは[4-2-3-1]から[4-3-2]のような形になっていつも通りのボール回しができず、モレリアには手薄になったサイドを狙われた。

 モレリアのPKにつながる74分のシーンでは、サイドからグラウンダーで出されたボールをセンターバックのオスカル・ムリージョが処理できず、ゴール前でつながれたところでパチューカのDFロベルト・エレーラが相手FWロドルフォ・ビルチスを背中から押し倒してしまった。

 キッカーのFWラウル・ルイディアスにゴール右隅へ決められ再び勝ち越しを許したパチューカは、10人で反撃もままならずにホームで配線。これで1勝1分3敗で後期リーグ14位となり、一方のモレリアは3位に浮上した。パチューカにとっては良くない流れだが、本田自身はすこぶる好調である。特に退場で1人少なくなるまでは、中盤でタイトな守備をしてくるモレリアの守備に対し、キープ力とセンスをうまく発揮しながらチャンスも作れていた。

 ハリルホジッチ監督が日本代表復帰の条件にあげるコンディション、そして日本代表に最も不足しているセットプレーの得点力を示している本田が3月の欧州遠征で再び招集される可能性はかなり高い。実際4年前のブラジルワールドカップに挑んだアルジェリア代表でも、一度は外した3人の選手をワールドカップ本大会までの半年間で呼び戻したうえ主力として起用しており、そうした流れには何の支障もない。

 ただ、本田がここのところ[4-2-3-1]のトップ下で起用され続けていることは代表監督の選手選考や采配をより難しくするかもしれない。ハリルホジッチ監督はこれまで[4-2-3-1]と[4-3-3]を段階的に使い分け、E-1ではFWの選手をトップ下に配置する“縦の2トップ”もテストしている。その中で本田は右サイドで起用されてきたが、パチューカでのポジションや元々の特性から今後はインサイドをメインに考えるかもしれない。

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