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長友佑都 7年前

不遇のインテル長友佑都、移籍か残留か。監督の本意は? 出場機会減でW杯へ募る不安

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

長友もSDも移籍に関して口を閉ざしていたが…

 左サイドでは長友のあとでダビデ・サントンにダウベルトが使われ、そこにさらにカンセロまで加わった格好となったが、決め手となるものは見出せてはいない。しかしはっきりしていることは候補者が増える一方、長友が競争相手を押しのけてポジションを確保できていないということだ。

 とはいえ彼自身、定位置から滑り落ちる理由となるようなミスを試合で犯していたわけではない。本人もその自覚を述べていただけに、今の状況は残念である。

 チーム自体も、これで7試合で勝ち星なしだ。選手の層を上げ、使える戦力を見極めようとしてかスパレッティ監督がメンバーを弄りだした時期と合致するが、組織的な堅守からカウンターを繰り出して点を取るという以前の一体感はすっかり失せている。

 SPAL戦は相手の新鋭GKアレックス・メレトのファインセーブに阻まれた面もあったが、攻めきれず逆に相手に根負けして失点する様子は最近の試合で繰り返された姿だ。ミスも非常に多くなった。

 決め手に欠ける今の状態では、早晩長友にも再びチャンスが訪れそうな気がする。とはいえロシアW杯が迫る状況なら、それを待ってもいられないという危機感もあるのかもしれない。

 果たしてどうなるのか。SPAL戦後、長友もピエロ・アウジリオSDも、移籍に関しては口を閉ざしていたが……。

(取材・文:神尾光臣【イタリア】)

【了】

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