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Jリーグ 7年前

【英国人の視点】2018年のJ1をけん引する6チーム。充実の川崎F、名古屋は昇格即優勝も夢ではなく

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

ACL王者・浦和は国内の戦いに集中

 大久保も同様の貢献ができると見込まれるが、6月で36歳になる選手だ。等々力を去った2016シーズン以前と同じような中心的な役割を果たすとは考えにくい。

 ファンに愛された大久保が隣町の味の素スタジアムへ移るという決断は確かに予想外ではあったが、結局は彼自身にとってもクラブにとってもおおむね賢明な決断だと感じられた。昨季の川崎Fは大久保の不在に苦しむことはなく、小林悠を前線のエースとしてクラブ史上初のタイトルを手に入れることに成功した。

 実際のところ、2013年から15年まで3年連続の得点王に輝いたとはいえ、大久保は常にゴールを量産してきたわけではない。その3シーズンの活躍以前には、4年連続で二桁得点にも届いていなかった。昨年のFC東京でも8ゴールにとどまっている。

 それでも、彼のような力を持った選手をチームに加えるのはフロンターレにとってポジティブなことでしかないだろう。リーグタイトルを防衛することだけでなく、ACLでも昨季の準々決勝以上の成績を目指したい1年となるからだ。

 その準々決勝で川崎Fを撃破し、最終的に大陸制覇を成し遂げたのが浦和だった。新たな年を迎えたアジア王者は、悲願のJ1王座というタイトルに本格的に挑戦するために必要な条件を十分に揃えているように思われる。

 昨季J1を7位で終えた浦和にはACL優勝のタイトルを防衛するチャンスすらないが、だからこそ国内での戦いのみに集中することができる。そのための戦力を整えるべく着実な補強を行い、岩波拓也、武富孝介、クエンティン・マルティノスを獲得したのに加えて、山田直輝も湘南ベルマーレへの期限付き移籍から戻ってきた。

 だが堀孝史監督のチームは、プレシーズンのトレーニングキャンプを開始したところで手痛いショックに見舞われた。中国2部の武漢卓爾がラファエル・シルバの契約に定められた契約解除金を支払い、ブラジル人ストライカーを連れ去っていくことになったのだ。

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