今年のスローガン『ALIVE』に込めた思い
指揮官が言及した生き生き感、英訳すれば『ALIVE』となる単語を初ミーティングの段階から何度も選手たちに投げかけた。18日に平塚市内で開催された新体制発表会見では、今シーズンのチームスローガンに採用されたことが発表された。
曹監督が就任した2012シーズン以降のチームスローガンを振り返ると、すべて漢字二文字でまとめられてきた。もっとも、『蹴激』『蹴躍』『決弾』と推移してきたそれは、クラブ史上初のJ1残留を果たした2015シーズンから『証明』『挑越』『共走』と微妙に変化している。
当初はクラブ側が決めてきたのを、2015シーズンを境に曹監督自身が決めるようになった。造語である『挑越』は「その前年の自分たちを超える」という意思が、同じく造語の『共走』には全員が一緒に走ることだけではなく「今日を走る、競争する」という意味も込められている。
ひるがえって、初めて英語が用いられた今シーズンのスローガンは、曹監督をして「スッと自分のなかに入ってきた」と言わしめるほど、目指していく方向性と合致していた。
「こう言うと怒られるかもしれないけど、いままでのスローガンは義務感というか、やらなきゃいけないという使命感のほうがすごく強かった。今年は選手のよさを引き出すために何をすればいいのか、という点にあらためて向き合おうと考えているし、一番楽しみなシーズンでもあります」
新スローガンを決めるにあたって、ラグビートップリーグのヤマハ発動機ジュビロを率いる清宮克幸監督に連絡して断りを入れた。清宮監督がサントリーサンゴリアスを率いていた、2008-09シーズンのスローガンがまさに『ALIVE』だったからだ。
「ショートメールで『使ってもいいですか』と。清宮さんからは『光栄です。ぜひ使ってください』と返ってきたので、著作権の侵害にはならないと思います」。