スペインへ移籍するサウジアラビアの選手たち【写真:Getty Images】
スペインとサウジアラビアのパートナーシップ関係の一環として、サウジの選手9人がリーガエスパニョーラ1部や2部などのクラブに一斉にレンタル移籍することになった。スペイン紙『マルカ』『アス』などが伝えている。
ラ・リーガとスペインサッカー連盟、およびサウジの政府機関であるジェネラル・スポーツ・オーソリティーが協力する形で、選手たちの移籍を発表するセレモニーが現地時間21日にリヤドで行われた。サウジの選手たちがレベルの高い環境で成長するとともに、スペイン側にとっては中東市場へのアピールを強めることが期待されている。
リーガ1部には3人の選手が加入する。ビジャレアルはアル・ヒラルからのレンタルで26歳のサウジアラビア代表MFサレム・アル・ドサリを獲得した。昨季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝では浦和レッズと対戦し、2ndレグで退場処分を受けた選手だ。
レガネスはアル・ナスルからMFヤヒア・アル・シェフリ、レバンテはアル・イティハドからMFファハド・アル・ムワラドを獲得。リーガ2部のバジャドリーはMFヌーフ・アル・ムサ、ラージョ・バジェカーノはMFアブドゥルマジード・アル・スレイヘムを獲得している。いずれも代表歴があり、ロシア・ワールドカップ出場の可能性もある選手たちだ。
その他、2部のヌマンシアもMFアリ・アル・ナメルを獲得。ビジャレアル、レガネス、2部のスポルティング・ヒホンは下部組織にも各1名のサウジアラビア人選手を受け入れている。
スペインのクラブはいずれも選手たちの給与を負担はせず、レンタル料も発生しないとのことだ。リーグとサッカー連盟主導による異例の“集団移籍”は、期待されるような効果を両国にもたらすことになるのだろうか。
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