長友のライバルが失点に関与。しかし指揮官は奮起を促す
相手に主導権を取られ、内容は良くなかったインテルにとっては、ドローを拾ったという意識が強いのかもしれない。しかし楽観できる状況ではない。3試合連続ドロー、気がつけばナポリやユベントスからは大きく離され、ローマやラツィオに勝ち点差を詰められている。
このところの対戦を見る限りでは、ボランチにプレッシャーを掛けられ低い位置からの組み立てが阻害されているというパターンが、どの相手にも見受けられる。しかしスパレッティ監督は、苦戦の要因として精神面の要因を挙げた。「勝ち点を稼いでいた時にあったようなムードや活気が失われている。それを取り戻さなければならない」と試合後に語っていた。
その中で、失点に絡んだサントンについては「謝罪は求めない。選手としてミスはするものだ。むしろ私に謝りたいなんて言ってきたら、二度と試合には出さないよ」と、本人を擁護しつつ奮起を求めていた。
今はそのあたりのムードを求められている。この試合では再びベンチに甘んじることになった長友佑都だが、練習中の努力を通じた盛り上げが、再アピールの糸口となりそうだ。
(取材・文:神尾光臣【イタリア】)
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