37番は「僕にとってすごく大事な番号なので」(齋藤学)
もう一人、大久保とともに今シーズンの補強の目玉となるMF齋藤学も背番号に思いを込めた。横浜F・マリノスから電撃的に加入が決まったのが今月12日。ほとんどが埋まっているなかで、目に飛び込んできたのが「37番」だった。
「(事情を)知らない人は(3と7を)足して10と言う人もいましたけど、それは全然違います」
ジュビロ磐田に新天地を求めたレジェンド中村俊輔の象徴だった「10番」と、キャプテンの座を引き継いで昨シーズンはプレーした齋藤にとって、「37番」は原点として位置づけられる数字だった。
8歳のときからマリノスのアカデミーで心技体を磨き、ユースの最上級生になった2008シーズンにトップチームへ2種登録された。そのときに用意されたのが「37番」だった。
「僕にとってすごく大事な番号なので、それもひとつの縁かなと思って。今年はプロとしてデビューして10年目だし、区切りとして一からここで歩き始めるにはいい番号かなと思って」
フロンターレのユニフォームに袖を通すのも、移籍が決まってから公の場所に姿を現すのも、2018シーズンの新体制発表会見の席が初めてとなる。そして、2日前の19日に踏ん切りをつけてきた。
自身のインスタグラムを更新し、一部のマリノスファンやサポーターからいまも激しいバッシングを浴びている、いわば“禁断”の移籍を決意するに至った思いの丈を綴った。
「SNSでの挨拶もそうですし、同じ日にマリノスへの挨拶も済ませました。僕としてはひとつの区切りというかけじめをつけたかったので、その意味では今日からフロンターレの選手として、すべきことをしようと思ってここに来た。葛藤は何もないです。
自分が決めた道なので、そういうこと(バッシング)もあると思うんですけど、応援してくれる人もすごく多かった。こんな移籍というとあれですけど、こんな形で移籍したはずなのに、温かく送り出してくれた人たちがすごく多かったことが、本当にありがたかった」
マリノスの顔ともいえる存在となってわずか1年で、しかも昨年のキャンプイン後に結び直した再契約の満了に伴う、いわゆる「ゼロ円移籍」だったことがバッシングの激しさに拍車をかけた。