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代表 7年前

30歳メッシ、代表キャリア初の世界制覇へ。アルゼンチン、スター揃いの前線が生み出す破壊力【ロシアW杯全32チーム紹介】

シリーズ:ロシアW杯全32チーム紹介 text by 河治良幸 photo by Getty Images

目指すは優勝のみ

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アルゼンチン代表の基本フォーメーション

ノルマ:ベスト4
目標:優勝

 最新のFIFAランキングは4位。前回が隣国ブラジルの開催とはいえ準優勝だったことを考えれば、当然ながら目標は優勝、ノルマはベスト4となるだろうが、まずはタイプの全く異なる曲者揃いのD組を突破しなければ話にならない。全員がハードワークして戦うアイスランド、テクニックと組織力を兼ね備えるクロアチア、そして親善試合で4ゴールを奪われたナイジェリアと茨の道の様な試合が続くが、何とか1位で突破して決勝トーナメントに勢い付けたい。

 最大の注目は言わずと知れたメッシだ。前回は途中苦しみながらもチームの準優勝を牽引したとはいえ消化不良感が残り、16年のコパ・アメリカ決勝でPKを外した直後には代表引退を示唆した。しかし、大統領の説得など周囲に慰留された彼は予選で迷走するチームを助け、最終節では苦手とされる高地キトでハットトリックを決めて予選突破に大きく貢献した。大会中に30歳となるピークでのW杯に準備は整いつつある。

 そのメッシを中盤で支えるエベル・バネガ(セビージャ)、ルーカス・ビグリア(ミラン)、エンソ・ペレス(リーベルプレート)の3人には攻守での奮闘が求められるが、特にビグリアはメッシを後ろから支える大きな役割を担う。また大エースが厳しくマークされることが予想される中で、組み立てに優れるバネガの働きも重要になる。ペレスもメッシら攻撃陣のサポート能力が高く、幅広いハードワークが勝負に影響を与えそうだ。

[3-3-1-3]のシステムでは基本メッシの控えになるが、ディバラが代表レベルでもブレイクを果たせばロシアでの躍進はもちろん、その後に向けても明るい未来が約束される。ユベントスで得点を量産する彼も代表では12試合無得点。時折存在感のあるプレーは見せるものの、殻を破り切れていない。できれば3月のテストマッチで記念すべき代表初ゴールを決め、自信を付けてロシアに乗り込みたいところだ。

 またA代表の選手層は厚いが、さらなる若手の台頭がチームに勢いをもたらす可能性がある。その意味では昨年11月の親善試合でデビューしたMFのロ・チェルソ(パリSG)や若くして高い戦術眼を備える22歳のDFエマヌエル・マンマナ(ゼニト)、右サイドバックが本職ながらマルチな働きが期待できる22歳のファブリシオ・ブストス(インディペンディエンテ)、スピード自慢のFWクリスティアン・パボン(ボカ)などが最終メンバー、さらには主力に割って入れるかどうかにも注目だ。

(文:河治良幸)

【了】

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