フィンランド3年目でついにタイトル獲得
――フィンランドへ移籍して3年目。カップ戦で初めてタイトルを獲得されました。優勝してみて、どんなことを感じましたか?
「Jリーグでも今までは他のチームがタイトルを獲る姿をずっと見ているばかりだったので、どういう雰囲気なのか想像したり、『あの場にいたら絶対うれしいんだろうな』と思って見ていました。実際に優勝が決まって、写真撮影用のパネルがあって、優勝トロフィーがあって、メダルを持っていて…その場所にいたというのはすごくうれしかったし、テンションが上がりましたね。
サポーターたちと一緒に優勝を喜び合えたのもすごくうれしかったです。自分自身も全く経験のないことだったので新鮮でした」
ーーカップ戦を制した後、リーグ優勝も決まって国内2冠を達成しました。田中選手が移籍してからは初めてのリーグ優勝、クラブとしても3年ぶりのことでした。
「リーグ戦で優勝しても、実は最初のカップ戦優勝のほうがすごく印象的だったんです。しかも、リーグ優勝は5試合を残して決まったので、そのときにトロフィーが来るわけでもなく、メダルもなかったので、実感があまりなかったんですよ。優勝決定からはだいぶ経っていましたが、リーグ最終節のホームゲームで優勝セレモニーがありました。
日本ってみんな並んで、1人ずつトロフィーを上げたりするじゃないですか。そのイメージがあったので、順番にやるのかな…と思ったら、みんながトロフィーを持ちたがってカップ戦のときは全然トロフィーに触れなくて(笑)。だからリーグ戦のときに、絶対トロフィーを掲げてやろうと思っていました。実際にその場面になったら、まずはキャプテンが掲げて、パネルの前にトロフィーを置いたんですよ。そこで僕だけタイミングを見計らって、トロフィーを取って掲げたら、ちゃんと写真も撮れました。カップ戦のときにできなかった分、やりたかったことができてホッとしましたね(笑)」