見据える先はトップ5
新体制発表記者会見が行われたヤマハスタジアムの一室は、1年前と異なる期待感に包まれていた。
昨年は横浜F・マリノスの象徴だった中村俊輔の加入もあり、多くの報道陣が駆けつけた。元日本代表10番に視線が集中。このレフティーがチームにフィットすれば、磐田は面白い存在になるのではないか。そんな雰囲気が漂っていた。
実際、サックスブルーは明治安田生命J1リーグで6位と躍進することになる。中村俊輔も魔法の左足で多くの得点を演出。シーズン中に39歳となったが、トップレベルの実力を示した。
そして、今年である。さらなる飛躍を期すサックスブルーには、すでに昨シーズンから帯同していた中野誠也、伊藤洋輝を含む6人が加わった。新戦力と共に会見に出席した名波浩監督は、今シーズンに向けて意欲を口にしている。
「まだまだ足りないところ、補わなければいけないところがたくさんあるが、ここにいる選手、既存の選手たちとともに、我々スタッフも含めて、それからフロントも含めて、サポーターも含めてみんなで成長していけるような1年になってくれればいいなと思う。
具体的にはトップ5という目標をすでに選手たちには掲げた。浦和レッズ、FC東京、ガンバ大阪など、昨年は我々よりも下の順位だった強いクラブが今シーズンは巻き返しに必死になってくると思うので、それを受けるのではなく、しっかりとした強いチャレンジャー精神を持ってやっていきたい」
自分たちの立場はあくまで挑戦者、という思いを感じさせる名波監督の言葉だが、手応えはある。会見を終え、再び報道陣の前に現れるとこうも語っている。