グループは余裕? 鬼門の準々決勝で対戦するのは…
目標:ベスト4
ノルマ:ベスト8
ロシアW杯の組み合わせ抽選の結果を見て希望を感じているイングランド人は多そうだ。ベルギー、パナマ、チュニジアと同組の予選グループは突破できる可能性が非常に高い。そして決勝トーナメント1回戦では、ポーランド、セネガル、コロンビア、日本が入ったグループHの1位か2位のチームと対戦することになる。
この4ヶ国であれば、机上の計算だけでいえば、どこが来ても十分に勝てる相手だろう。それだけにノルマはベスト8、目標はベスト4になる。ただ準々決勝の対戦相手はブラジルかドイツの可能性が高いだけに、準決勝進出への道のりは険しい。
チームのベースとなるのはトットナム陣だろう。ケイン、アリ、ダイアー、ローズといったレギュラークラス、またトリッピアーや気鋭のハリー・ウィンクスも最低でもスカッド入りするはずだ。そこにマンチェスター・シティやリバプール、マンチェスター・ユナイテッド、レスターなどの選手が加わってくる。
基本布陣は予選で多く採用していた4-2-3-1ではなく、ドイツとブラジル戦で見られた3-4-3となるはずだ。ポジションで注目すべきは、低調なパフォーマンスを続けるハートに代えて、ピックフォードやジャック・バトランドといった若くて、監督の目指すサッカーにより合ったGKを登用するか否か。
もう1点は2トップでいくか、1トップにするか。解説者のダニー・マーフィーはケインの1トップにアリとスターリング(もしくはアダム・ララーナやロフタス=チーク)の2枚のトップ下を置く形を推しているが、ストライカーにはマーカス・ラシュフォードとジェイミー・ヴァーディーというオプションもあるだけに、2トップを選択する可能性もある。
今季クラブで絶好調のスターリングはこれまで代表で実力を発揮できずに、サポーターからブーイングを受けることもあった。しかしながら、現在のシティでの活躍ぶりをロシアW杯まで持続できれば、チームを高みへ導く存在になる可能性は特大だ。
(文:松澤浩三)
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