ゴールラインテクノロジー【写真:Getty Images】
フランス国内で試験導入されていたゴールラインテクノロジーは、決定的な誤作動が相次いだとして使用が即時停止されることになった。仏紙『ル・フィガロ』などが伝えている。
ボールがゴールラインを割って得点になったかどうかを機械により判定するゴールラインテクノロジーは、各国で導入の動きが広がっている。フランスでもリーグ戦やカップ戦で試験導入されていたが、現地時間10日に行われたリーグカップ準々決勝の試合で2つの誤作動が起きたとのことだ。
ゴールラインテクノロジーでは、ボールがゴールラインを割った場合、主審の腕時計が振動することでそれを知らせる。だがフランスリーグ機構(LFP)のディディエ・キヨGD(ジェネラルディレクター)の説明によれば、アミアン対パリ・サンジェルマン戦では主審の時計が振動すべき場面で振動せず、ゴールラインテクノロジーではなくビデオ判定によりゴールが認められた。逆にアンジェ対モンペリエ戦では、振動するべきではない場面で時計が振動したという。
「これらの2つの誤作動は受け入れられないものだ」とキヨGDは述べ、ゴールラインテクノロジーの使用停止を発表した。問題は以前にも発生しており、LFPはテクノロジーを提供する「GoalControl」社に対して先月、再び問題が発生した場合には契約を打ち切ることを通告していたという。
ゴールラインテクノロジーと合わせ、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)も各国で導入試験が進められているが、運用をめぐる問題も多々発生している。テクノロジーを導入することでフェアな判定が行われることが期待されているが、まだ試行錯誤の部分もあるようだ。
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