横浜FC U-21が連覇。質の高さにベトナム国内から大賛辞
ベトナムの大手新聞社タインニエンが主催しているU-21タインニエン新聞国際サッカー選手権(INTERNATIONAL U21 FOOTBALL TOURNAMENT YOUTH NEWSPAPER CUP)が今年も開催され、日本から招待出場した横浜FC U-21が2連覇を達成した。今大会での若き横浜FCイレブンの活躍は、現地メディアでも連日大きく取り扱われ、「サッカーの質が東南アジアとは違う」「日本人から学ぶことは多い」などと称賛の声を浴びた。
2大会連続の出場となった横浜FCでは、今大会をU-21世代に国際経験を積ませ、成長を促す貴重な機会として位置づけているという。横浜FC所属のU-21選手を中心に、大学リーグ所属選手を選抜して、クラブおよび各所属大学の賛同と協力を得てチーム編成してベトナム遠征に臨んだ。
12月12日から22日にかけて、穀倉地帯メコンデルタ地方の最大都市カントーで開催された今大会には、昨年王者である横浜FCのほか、U-21ベトナム選抜、U-19ベトナム代表、U-21タイ代表、U-21ミャンマー代表の計5チームが出場した。
横浜FCは、総当たり戦で行われたグループステージを3勝1分の無敗で首位突破。決勝では、地元の大声援を受けたU-21ベトナム選抜を、いずれもセットプレーから挙げた2ゴールにより、2-0で下して優勝を決めた。
今大会で横浜FCに敗れた各チームの監督たちは、試合後の記者会見で「横浜FCは、試合に入るまでの準備からして違った」「選手一人ひとりの戦術理解力の高さ、ピッチ上での表現力も、東南アジアとは大きな差を感じた」と口々に語り、脱帽の様子だった。
横浜FCは他の東南アジアのチームと異なり、真冬の日本から常夏のベトナム南部での大会に出場ということで、コンディション面で不利なことも多かったはず。チームを率いた早川知伸監督(横浜FCトップチームコーチ)は、初戦でU-19ベトナム代表を3-1で下した際「チームの状態は70%」、その後、U-21タイ代表に2-0で勝利したときは、「まだ80%」と話していたが、大会の中で徐々に調子を上げていったようだ。
今大会の横浜FCのメンバーを見てみると、トップチーム所属は、GK市川暉記、MF前嶋洋太、FW齋藤功佑の3人のみで、いずれもまだ若く経験が浅いためレギュラーを掴むには至っていないのが現状。多くのメンバーは、17~19歳で他の出場チームよりもさらに平均年齢が若かった。彼らにとっては、めったにない国際試合の機会ということで、モチベーションはかなり高かったと言える。