バルセロナに加入したフィリッペ・コウチーニョ【写真:Getty Images】
リバプールは、ブラジル代表MFフィリッペ・コウチーニョをバルセロナに引き抜かれたことをそれほど嘆く必要はないのかもしれない。9日付の英紙『ガーディアン』がデータに基づいてそう論じている。
コウチーニョはバルサへの移籍合意が6日に発表され、8日に正式契約が行われた。移籍金は最大で1億6000万ユーロ(約214億円)に達するとされており、昨夏バルサからパリ・サンジェルマンへ移籍したFWネイマールに次ぐサッカー界歴代2位の高額選手となる。
コウチーニョがリバプールの中心選手のひとりであったこと、放出が大きな痛手となることは確かだろう。だが、少なくともデータの上では、バルサの支払う巨額の移籍金が妥当であるかどうかについては疑問が呈されている。
データのひとつは、攻撃の選手にとって最も直接的な指標となるゴール数とアシスト数。欧州の5大リーグでプレーする選手を対象として行われた集計によれば、2016/17シーズンの開始から現在までの1試合あたりのゴール+アシスト数では、コウチーニョは「31位」とさほど高くはない。
1位はプレー時間90分あたり1.07得点と0.34アシスト、合計1.42ポイントを記録しているバルセロナのFWリオネル・メッシ。2位以下にはキリアン・ムバッペ、エディンソン・カバーニ、ルイス・スアレス、ハリー・ケインなどが続く。コウチーニョは平均0.54得点と0.35アシスト、合計0.88ポイントで31位となっている。
一方、90分あたりのチャンスメーク数に関しても、平均2.81回というコウチーニョは「22位」でしかない。1位はチェルシーのセスク・ファブレガスの平均4.2回。2位以下にはディミトリ・パイェ、フランク・リベリ、ハメス・ロドリゲスなどが続いている。
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