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Jリーグ 7年前

内田篤人、鹿島復帰で担う使命。7年半ぶり帰還の「背番号2」がつなぐ常勝軍団のバトン

text by 藤江直人 photo by Getty Images

鹿島の一員でなくとも…悔しさ感じた昨シーズンの結果

 2015シーズンにヤマザキナビスコカップを制し、復活の狼煙をあげたアントラーズは2016シーズン終盤に無類の強さを発揮する。明治安田生命Jリーグチャンピオンシップを下剋上のかたちで制し、開催国代表として出場したFIFAクラブワールドカップでは、準優勝という快挙を達成する。

 FWクリスティアーノ・ロナウドのハットトリックの前に屈したものの、決勝戦では強豪レアル・マドリー(スペイン)と延長戦にもつれ込む熱戦を展開。自信と勢いをそのまま持ち込んだ天皇杯も制し、国内タイトル数をライバル勢の追随を許さない「19冠」にまで伸ばした。

 黄金時代の再来を期待された昨シーズンは一転して、無冠に終わる。初制覇を目指したAFCチャンピオンズリーグ(ACL)は、決勝トーナメント1回戦で敗退。YBCルヴァンカップと天皇杯も、ともに準々決勝で姿を消した。

 そして、連覇を目指したJ1では、7試合を残して2位の川崎フロンターレに勝ち点8差をつけて首位を快走するも失速。ひとつでも勝てば優勝が決まった最後の2試合をスコアレスドローで終え、最終節で大逆転を許して涙した。

 ドイツの地で無念の思いをシンクロさせていたと、内田は神妙な表情を浮かべながら振り返る。

「(鹿島という)チームの一員ではなかったけど、昨シーズンはやっぱり自分も悔しかった。ドイツにはバイエルンという、ひとつ抜けているチームがあったけど、それが(日本だと)鹿島にならなきゃいけないと思うし、タイトルの数だけを見ればそういう存在なのかもしれない。

 でも、やっぱり昨シーズンを見ていても思ったけど、タイトルを取るのはすごく難しい。これだけをやっていれば絶対に勝てる、ということはない。鹿島という名前で取れていた雰囲気がいままではあったかもしれないと、何だかガツンと言われた気がするよね」

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