チェルシーのアントニオ・コンテ監督は元選手なりに教え子たちの状況を考えているようだが…【写真:Getty Images】
昨季のプレミアリーグ王者チェルシーは、夏にジエゴ・コスタとネマニャ・マティッチを手放した。故に冬の移籍市場での戦力放出は望んでいないようだ。英紙『テレグラフ』が封じた。
現在チェルシーには、十分な出場機会を得られていないDFダビド・ルイスとFWミヒ・バチュアイに退団の噂がある。若いDFアンドレアス・クリステンセンセンにポジションを奪われ、負傷から復帰してもベンチ生活が濃厚な前者と、今季先発が2試合しかない後者は、ロシアW杯出場を見据えて出場機会を得られるクラブへの移籍を模索しているという。
しかし、アントニオ・コンテ監督は「私も選手だったので誰がW杯を心配しているのかはわかる」としながら、冬の移籍市場で新たな選手を獲得する予定はなく、現陣容から誰かを放出する予定ではないことを強調した。
「我々のチームは大きくなく、選手をレンタルで送り出したり、誰かを獲得しないのに選手を売りに出すことは不可能だ」
一方で、ロシアW杯出場を目指す多くの代表選手たちがチェルシーに在籍しているのも事実。ブラジル代表のD・ルイスやベルギー代表のバチュアイも、W杯で最終メンバーに入るため、継続した出場機会を欲している。
それもコンテ監督にとっては織り込み済み。「私は選手たちがここにとどまって我々と働くことで幸せな気分を保つことがどれだけ重要かを理解しているし、最優先事項として考えなければならない。選手たちが気持ちよくここに残り、仕事を続けるためにね。同時に私も選手だったので、もっとプレーする必要があると考えているかもしれないのは理解している」と語る。
コンテ監督自身は「移籍市場には関与していない」といい、「私は自分の意見を述べるが、買いたい選手、投資したい選手というのはクラブが決める」とも。つまりチェルシー自体が今のところ冬の市場で動く見込みがない様子だ。
D・ルイスやバチュアイは今後も安定した出場時間を得られる見込みがないため、移籍を希望する可能性は大いにある。その時にコンテ監督はいかにして引き止めるのか。W杯直前ということもあって難しい舵取りを迫られそうだ。
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