来季のヴィッセル神戸加入が内定しているMF郷家友太を擁する青森山田【写真:Getty Images】
【青森山田 0-1 長崎総科大附属 第96回全国高校サッカー選手権3回戦】
第96回全国高校サッカー選手権大会の3回戦が3日に行われ、前回王者で青森県代表の青森山田と長崎県代表の長崎総科大附属が対戦した。
前半、青森山田にはクロスバーを叩くミドルシュートなどもあったが、チャンスを多く作ったのは長崎総科大附属だった。そして25分に均衡が破られる。
長崎総科大附属のエースFW安藤瑞季がペナルティエリア手前でパスを受けると、そのままドリブルで中央へ切り込み右足を一振り。正確にコントロールされた地を這うシュートがゴール右隅に突き刺ささり、3試合連続となる今大会3点目を奪って前回王者相手に先制した。
先手を取られた青森山田は33分、コーナーキックの流れからゴール前に混戦が生まれ、2回戦で2ゴールを挙げた10番のMF郷家友太が右隅を狙ってシュートを放つ。しかしこれはゴールポストに嫌われ同点とはならない。
37分には左サイドからペナルティエリア内に侵入した青森山田のMF浦川流樺が飛び出してきたGKの動きを見極めて足を伸ばすが、このシュートもゴールのわずか右に外れた。前半は長崎総科大附属の1点リードで終わった。
後半、1点を追う青森山田は勢いよく攻めに出る。47分、左サイドを深くえぐったMF檀崎竜孔がゴール前に速いボールを送り、逆サイドから飛び込んできた浦川が合わせるもシュートはわずか右へ。50分にはFW中村駿太がゴール正面からシュートを放つが、これもゴールの右に逸れた。
さらに53分にはゴール前の混戦に飛び込んで右足でゴールネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定で認められず。青森山田にとってはもどかしい展開が続く。
64分、青森山田は浦川に代えて身長195cmのDF三國ケネディエブスを投入。その直後、セットプレーからのカウンターで三國が打点の高いヘディングシュートを放つ。だが、長崎総科大附属のGK湊大昴のスーパーセーブに阻まれた。昨年全国制覇を成し遂げた当時の主力メンバーだった三國スティビアエブスを兄に持つ長身DFは、FWとして前線に残った。
その後、三國めがけてロングボールを蹴り、猛攻を仕掛ける青森山田だったが長崎総科大附属の堅い守備を崩しきれず。1点が遠かった前回王者の連覇の夢は3回戦で潰えることとなった。
1-0で勝利した長崎総科大附属は、同じ会場で行われた第1試合で宮崎県代表の日章学園を下した千葉県代表の流通経済大学付属柏と対戦する。前回覇者を下した勢いそのままに5日の準々決勝ではインターハイ王者に挑む。
【得点者】
25分 0-1 安藤瑞季(長崎総科大附属)
【了】