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青森山田MF郷家友太、実はハットトリック!? “ツインシュート”は「触ったけど…」

text by 編集部 photo by Getty Images

郷家友太
青森山田のMF郷家友太が草津東で見せたFW中村駿太との“ツインシュート”の内幕を明かした【写真:Getty Images】

 第96回全国高校サッカー選手権大会の2回戦が2日に行われ、連覇を目指す青森山田が滋賀県代表の草津東を5-0で下した。

 2回戦から登場の青森山田にとってはこの試合が開幕戦。前年度の優勝も主力で経験し、今季は10番を背負うMF郷家友太は「初戦、すごく入りが難しかったんですけど、自分の得点で流れを変えられて、勝ち切れたのはすごく大きかったです」と快勝劇を振り返った。

 来季のヴィッセル神戸加入が内定し、大会の注目選手でもある郷家は前半終了間際の37分にヘディングシュートで1点、そして後半の48分にも見事なコントロールから左足で2点目を奪った。だが、実はハットトリックを達成していたかもしれない。

 その場面は青森山田の4点目、60分のことだ。郷家が起点となり細かいパス交換でペナルティエリアへ侵入すると、自らシュート体勢に。すると隣からFW中村駿太もシュート体勢に入り、漫画『キャプテン翼』に出てくる“ツインシュート”のような形となった。

 結局、会場のアナウンスや公式記録は中村のゴールに。しかし郷家は「ぶっちゃけ言うと触ったんですけど…」と明かし、「たぶんどっちも触って、一緒にじゃないですかね。自分も喜んだんですけど、(中村)駿太も喜んだので、譲りました」と笑顔でチームメイトを祝福した。

 一方の中村も「正直(郷家が)いるとは思っていなくて、自分の感覚でターンして、あまりゴールとか見ていないので、しっかりと自分の感覚でシュートを打ちにいったら、友太が来ていた。たぶん彼も触ったかなと思うんですけど、自分も触ったので…自分のゴールにしてくれたら嬉しいです(笑)」と、“ツインシュート”になっていたのを理解していたようだった。

 惜しくもハットトリックを逃した郷家だが、開会式後に「初戦に全てをぶつける」と宣言した通り2得点という結果を残して見せた。優勝した前回大会と同じく2発でのスタートだが、「試合前に『自分が決めて、試合を決める』というのをみんなに言っていたので、それを実行できたのは良かったと思います」と、またも有言実行でチームを勝利に導いた。

 3回戦の対戦相手、長崎県代表の長崎総科大附属には互いに意識し合うFW安藤瑞季がいる。「安藤とは『やっぱり当たりたいね』と言っていたので、すごく楽しみです。意識している存在なので、安藤に決められずに、自分が決めて1-0で勝つ。チーム全員でやっていきたなと思います」と郷家。決戦は3日、すぐにやってくる。三たび有言実行となるか注目の一戦だ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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