来季のヴィッセル神戸加入が内定しているMF郷家友太は青森山田の10番を背負う【写真:Getty Images】
第96回全国高校サッカー選手権が30日に開幕し、駒沢陸上競技場に参加する全チームが集結して開会式が行われた。
連覇を目指す青森県代表の青森山田高校は、もちろん今大会も優勝候補の1つ。開会式に参加したMF郷家友太は「やっぱり初戦が一番大事だと思っているので、初戦に全てをぶつけたい」と、来年1月2日の初戦に向けて気を引き締めていた。
青森山田は2回戦からの登場になるが、すでに対戦相手は滋賀県代表の草津東高校に決まっている。郷家は「ミーティングを繰り返して、相手の研究もかなりしている」と明かし、大会連覇へ向けて初戦突破に自信を覗かせた。
今年は青森山田の背番号10をつける郷家。かつて柴崎岳(現ヘタフェ)も背負い、一昨年の神谷優太(現湘南ベルマーレ)や昨年の高橋壱成(現ジェフユナイテッド市原・千葉)など、のちのプロ選手もつけてきたエースナンバーが「10」である。
そして郷家自身も来季のヴィッセル神戸加入が内定している。選手権に参加する他校にもプロ入り内定済みの選手が多くおり、「他の選手に負けないくらいのパフォーマンスをしっかりみんなに見てもらいたい」と個人としても自らの実力を示す機会と捉えているようだ。
昨年の大会では2年生ながら主力として青森山田の優勝に貢献し、その際は大会を通してロングスローという武器も披露していた。「昨年と変わらずロングスローの質を高めている。自分だけがよければいい話ではないので、中の入り方も結構意識しています」と郷家は言う。今大会では新たにスケールアップした“セットプレー”が見られるかもしれない。
選手権を連覇したチームは2000年と2001年の国見高校以来、15年間なかった。今年の青森山田はその連覇という偉業に挑む。まずは初戦、1月2日のフクダ電子アリーナで草津東を倒して、優勝への一歩目を踏み出せるだろうか。
(取材・文:舩木渉)
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