好調から一転。公式戦3連敗となったインテル
インテルのCBミラン・シュクリニアルがパトリック・クトローネを自由にさせてしまう。それでも背後に走りこまれることを察知し、オフサイドポジションに取ろうとはしたのだが、ジョアン・カンセロの位置が深く成立しなかった。シュクリニアルはそれを知らず、スソのクロスをスルー。もちろんプレーは止まることはなく、エリア内でボールを受けたクトローネはフリーでシュートを決めた。
ダウベルトの適応が進まず、一時期先発を奪っていたダビデ・サントンが不調に陥る中、長友は巡って来たチャンスに集中したプレーを見せていた。それだけに結果は悔やまれるものとなってしまった。
もっともこの日の、いやここ最近のインテルの問題は拙攻にある。もうボランチやDFラインにプレスを掛ければ攻め手が大幅に減るということは他チームにバレており、自慢の両翼もバテ気味だ。そして長友も、彼らを助けられてはいなかった。相手のプレスがきつかったとはいえ、もう少しイバン・ペリシッチへの縦パスを積極的に狙って欲しかったものだ。
公式戦3連敗のところで、土曜日のリーグ戦では好調のラツィオと対戦する。一転して、インテルは危機的な状況となった。その一方、絶不調のミランはダービーを制してなんとか面目を保つ。前年から残留のスソや下部組織上がりのクトローネの他、この日はレオナルド・ボヌッチを始めとした新戦力も良いプレーをしていた。リーグ戦での順位上昇のきっかけにできるか。
(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)
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