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シティが空前絶後の快進撃見せるプレミア。奇跡の逆転実現するなら、マンUかチェルシーだ【粕谷秀樹のプレミア一刀両断】

シリーズ:粕谷秀樹のプレミア一刀両断 text by 粕谷秀樹 photo by Getty Images

ロマン・アブラモビッチとコンテの不仲は気がかり

 また、チャンピオンズリーグの決勝ラウンドで敗れたとしても、対戦相手がバルサなのだから世論もサポーターもそこそこ納得するはずだ。その結果、プレミアリーグに照準を絞り、戦術がより徹底されると、昨シーズンもみせた13連勝という快進撃も十分に考えられるのではないだろうか。チェルシーの選手層を踏まえた場合、目標は一点集中が望ましい。

 オーナーを務めるロマン・アブラモビッチとコンテの不仲は気がかりで、バルサに敗れたら監督解任という噂もあるものの、これといった後継候補は見当たらない。

 アブラモビッチは監督、選手を信用し、オーナーらしくゆったりと構えてさえいればいい。シティとの差は15にも開いているのだから、お家騒動などもっての外だ。

 リバプールのユルゲン・クロップ監督はすでに白旗を掲げ、トッテナム・ホットスパーは両サイドバックの力量が昨シーズンを大幅に下まわり、アーセナルを率いるアーセン・ヴェンゲル監督の旬はとっくの昔に終わっている。

 やはりシティを捕らえられるのは、奇跡を起こすとすれば、指揮官の勝負勘、チームの経験値などから、ユナイテッドとチェルシーに限られるのではないだろうか。

 世の中なにが起きるかわからない。ケビン・デ・ブルイネとダビド・シルバが同じタイミングで負傷に倒れるとか、ニコラ・オタメンディまで負傷し、センターバックが壊滅状態に陥るとか、シティに対応不可のアクシデントが連続する確率も決してゼロではないはずだ。

 プレミアリーグはまだ折り返し点を過ぎたばかりだ。まさかのドラマは、いつか必ずやって来る。

(文:粕谷秀樹)

【了】

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