マンUと並び大逆転劇の主役になりうるチェルシー
チェルシーは選手の質でシティとほぼ同等であり、ユナイテッドを上まわる、といって差し支えない。今シーズンは開幕でハダースフィールドに、8節でクリスタルパレスに敗れるなど、らしくない試合をもあるとはいえ、9節から8勝2分。
見事なまでに完成度を証明した。シティに大きなアクシデントが生じた際は、ユナイテッドと並んで大逆転劇の主役になりうる存在だ。
では、アントニオ・コンテ監督の発言に耳を傾けてみよう。
「チャンピオンズリーグとの兼ね合いが難しい。プレミアリーグ一本に絞れた昨シーズンに比べると、戦術の確認、徹底に関するトレーニング、ミーティングに割く時間が7~8割も減っている」
ASローマ、アトレティコ・マドリーと同じ組に入ったグループステージの影響がプレミアリーグのパフォーマンスに直結し、なおかつ決勝ラウンドの対戦相手はバルセロナである。チェルシーのクジ運は最悪だ。
しかし、ユナイテッドと異なり、プランを変える必要には迫られていない。選手の特性を活かせていないわけでもない。コンディショニングに留意し、主力の疲労を軽減させるローテーションを積極的に採り入れることによって、チェルシーはふたたび安定期に入る確率が非常に高い。
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