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代表 7年前

7大会ぶり出場のエジプト、百戦錬磨の監督の下で培った堅固な守備。躍進の鍵握るプレミア勢【ロシアW杯全32チーム紹介】

シリーズ:ロシアW杯全32チーム紹介 text by 河治良幸 photo by Getty Images

大注目はリバプールのサラー

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エジプト代表の基本フォーメーション

目標:ベスト16
ノルマ:1勝

 開催国がポット1のA組に入ったことで、グループリーグ突破の可能性はやや高まったと言える。それでもウルグアイ、ロシアに次ぐ3番手という位置付けだろう。躍進はサラー次第だが、短期決戦でラッキーボーイになりうるアタッッカーは当落線上の選手も含め少なくない。サウジアラビアでプレーする24歳の大型FWカハラバなどにとっては大きな飛躍を遂げるきかっけの大会になるかもしれない。

 大注目はサラーだ。プレミアリーグのリバプールで19試合15得点(12月24日時点)を記録して得点ランキングのトップを走るサイドアタッカーは超絶スピードでゴールに迫り、そこから驚くほど冷静なフィニッシュで相手DFやGKをあざ笑う様にゴールネットを揺らす。勝負強さもあり、膠着した終盤や押し込まれた時間帯に一発のチャンスを仕留めるだけの資質は十分だ。

 サラーに良質なラストパスを供給し、自らもゴールを狙えるのがトップ下のサイード。国内リーグの名門アル・アハリに所属しているため世界的にはそれほど知られていないが、テクニックと攻撃ビジョンは確かで、状況を見極める能力も高い。ただ、32歳のベテランであることを考えれば、24歳で同じくアル・アハリでプレーするサレハ・ゴマーの台頭にも期待したいところではある。

 攻守のバランスを司るエルネニー(アーセナル)は早い流れの中での判断力が抜群で、予選の全試合にフル出場した事実がクーペル監督の信頼の高さを表している。183cmの長身は最終ラインの手前での空中戦などにも生かされ、守備ブロックの要として機能する。中盤でボールを奪う能力はボランチの相棒を担うハメドも非凡なものがあるが、エルネニーの働きが生命線となりそうだ。

 バックラインを統率するヘガジは“デュエル”にも滅法強く、猛者ぞろいのプレミアリーグでも圧倒的な存在感を示しているほど。特に空中戦は負け知らずで、ロシアのスモロフやウルグアイのカバーニと真っ向勝負になっても制空権は優勢を保てるだろう。あとはラビアかカブールが候補になるもう1人のCBの奮闘にかかっているかもしれない。

 守護神のエサム・エル・ハダリは46歳でW杯を迎えるため、順調ならコロンビアのモンドラゴンが前回大会の日本戦で打ち立てた最年長出場記録を塗り替える。しかも正GKとしてそれを達成する可能性が大だ。またキャップ数もすでに150を超えており、ブッフォンを擁するイタリアが本大会を逃したため、出場選手では最多キャップになりそうだ。彼の安定したゴールキーピングもエジプトの堅守には欠かせない。

(文:河治良幸)

【了】

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