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Jリーグ 7年前

好転するJリーグ。DAZN“裏効果”で観客動員数が向上、ルヴァン杯変革による育成への期待

text by 藤江直人 photo by Getty Images

ポジティブな流れで閉幕した今季のJリーグ

 昨シーズンまではJ1は土曜日、J2とJ3は日曜日で原則分離開催。放映権をもつスカパー!を中心にJ1とJ2の全試合を生中継するために、さまざまな工夫が施されていたと村井チェアマンが説明してくれたことがある。

「全試合をスカパー!さんの限られたチャンネル数で生中継するために、土日およびキックオフ時間の分散や、あるいは近隣エリアで試合が重ならないようにするなど、我々が主導する形でさまざまな配慮を重ねながら、ある程度の制約をかけてきました。

 今年はチャンネル制限がありませんので、クラブが望む日時に試合ができるようになりました。各ホームタウンにとってベストの日に、観戦に最も適したキックオフ時間としたことで、ファンやサポーターの方々が足を運びやすくなったと思っています」

 Jリーグが産声をあげて四半世紀。その間に各クラブは、ファンやサポーターがいつ、どんな状況でスタジアムへ足を運んできたのかという統計を独自に蓄積している。季節や月ごと、さらには一日の時間帯ごとのデータを、2017シーズンから積極的に活用できるようになった。

 結果としてFC東京は前年比で4万1708人増と群を抜く数字を残し、トータルの観客動員数ランキングでは昇格組のセレッソ大阪が35万6491人で7位、北海道コンサドーレ札幌が31万3100人で9位、清水エスパルスが25万6965人で12位とそれぞれ大健闘を見せている。
 
 村井チェアマンは『DAZN』を視聴する環境がインターネット、モバイル、テレビなど複数のデバイスが利用されている割合が54%と最も多かったことを明かした。Jリーグに触れる機会が多くなったなかで、まさに『DAZN』による“裏効果”もスタジアムに好影響を及ぼしていたことになる。
 
 ピッチ内における育成と、外における観客動員数。新たな船出を果たした2017シーズンのJリーグで生まれたポジティブな流れは、次なる四半世紀の幕開けとなる来シーズンへと引き継がれていく。

(取材・文:藤江直人)

【了】

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