マインツで武藤嘉紀のチームメイトのDFアブドゥ・ディアロ【写真:Getty Images】
香川真司やピエール=エメリク・オーバメヤンらを見出し、ボルシア・ドルトムントに引き入れた敏腕スカウトは、今期途中から職場をアーセナルへと移している。
そのスベン・ミスリンタート氏にとって、新天地での初めての仕事は母国ドイツからの選手獲得になるかもしれない。英紙『ミラー』は、マインツに所属するフランス人DFアブドゥ・ディアロが今冬のアーセナルの獲得候補になっていると報じた。
U-18から各年代別のフランス代表に名を連ね、モナコからの移籍で今季からマインツに所属するディアロの魅力は、出足の鋭いクレバーな守備対応と、左利きであること。武藤嘉紀とともにプレーする21歳は、ブンデスリーガで15試合に出場し、移籍1年目で早くも主力に定着した。
アーセナルはセンターバックが不足しがちで、ペア・メルテザッカーは今季限りでの現役引退が決まっている。ロラン・コシエルニーもベテランの域に入り、怪我がちのシュコドラン・ムスタフィ、安定感を欠くロブ・ホールディングやカラム・チェンバーズといった選手たちにも全幅の信頼を置くのは難しい。
また3バックの左を務めるナチョ・モンレアルは本来サイドバックの選手のため身体的なハンデを相手に突かれる場面も見られる。左利きで長身のディアロが加われば、懸案事項だった左センターバック問題を解決できる。
ミスリンタート氏はこれまでに培った経験と慧眼でディアロの才能を見抜いたのだろうか。マインツがモナコから600万ユーロ(約8億円)で獲得した21歳に対し、それ以上の金額を支払っても将来はるかに大きなものをアーセナルにもたらしてくれるかもしれない。
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