単なる勝利ではない。歴史変えた一戦
そして予想通り、韓国は16日に味の素スタジアムでおこなわれた大会3戦目で日本に4-1の完勝を収めた。前半2分、小林悠(川崎F)にペナルティーキックを献上したが、それが最後のピンチだった。
韓国の巨人、キム・シヌクが頭と足で二度も魅せた。4-1の勝利は1979年以来38年ぶりの大勝。試合が終わった直後から、現地で取材している韓国メディアは勝利の熱が込もった記事を韓国に送り込んだ。新たな歴史が生まれる瞬間だった。
韓国はこの勝利で日韓戦の歴史を変えた。7年間のジンクスという悪夢は東京で幕を閉じることになった。単なる勝利ではない。日本に勝利したというのは大きい。
以前で述べたように、韓国はここ1年で不安定な道のりを渡り歩いてきた。ウリ・シュティーリケ監督の解任劇、シン・テヨン監督の就任に至るまでのプロセスはお粗末なものだった。W杯出場も心配されていた。試合内容も批判の対象となった。
11月に開催されたコロンビアやセルビアとの親善試合で1勝1分という成績を収めてようやく批判が少しずつおさまったとはいえ、日韓戦という火種は残っていた。もし負ければ監督解任劇が繰り返される可能性すら十分にあった。
しかし韓国は勝った。当然解任の話はなしとなるだろう。いくら“2軍”とはいっても、日本は韓国にとって宿命のライバル。負けていたら言い訳に使われたはずの日本の戦力も、勝利後は何も必要ない。ただただ日本に勝ち、大会2連覇を果たしたという事実だけが韓国内に轟いている。ロシアワールドカップの準備を進める韓国代表へ2017年の最後に贈られた最高のプレゼントとなった。
(文:キム・ドンヒョン)
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