中盤のキーマンは井手口と今野。もう一人は倉田か、高萩か
伝統的なフィジカルの強さをベースとしながら、グラウンダーのパスをつないで高い位置に起点を作り、そこからはFWのクサビを使った中央突破かサイドの2人の選手が絡む崩しからのクロスという2パターンが主体となる。ただ、よりコンパクトにプレッシャーをかける日本に対してはキム・シンウクの高さやサイドの走力を生かし、ロングボールを増やしてくるかもしれない。
おそらく中国戦と同じ[4-2-3-1]で来ると思われるが、[4-1-4-1]も引き出しとして持っており、日本の布陣を見ながら中盤の形を変えて来る可能性もある。
組み立ての中心は神戸などJリーグで5年間プレーしたチョン・ウヨンで、欧州組のキ・ソンヨンがいない中盤を仕切り、長短のパスで攻撃をコントロールしている。そこにいかにプレッシャーをかけて周囲でインターセプトを狙えるかが日本にとって1つの生命線になりそうだ。
やはり中盤でキーマンになるのは今野泰幸と井手口陽介の2人だが、もう1人を中国戦で先制点の起点となった倉田秋にするのか、韓国サッカーを良く知る高萩洋次郎にするのかが1つの注目どころ。
戦術的には一度前にボールを当てたところから飛び出してフィニッシュに絡める倉田がより適任にも思えるが、「ボールをしっかり早く動かして、タテに入れて、出し入れできれば、相手もボールに食いついてくると思うんで、そこをかわせればチャンスになると思います」と語る高萩の懐の深いボール捌きとスルーパスはサイドから入り込む選手を生かせるメリットはある。
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