自身が原動力となって栄冠を手にすることを望むネイマール
ただ、今季のPSGの戦力は2年前よりは格段に上がっている。ネイマールとダニ・アウベス、キリアン・ムバッペが加入した効果は絶大だ。
ネイマールは前述したように、PSGで、自分が原動力となって栄冠を手にすることを望んでいる。
そしてそのネイマールの存在が、エディンソン・カバーニの「俺こそがエースだってことを証明してやる!」という闘魂に火をつけ、彼の戦闘意欲もますます高まっている。レアルファンを公言しているムバッペも、憧れのエル・ブランコとの対戦に張り切って臨むことだろう。
いまのPSGには十分、戦力とポテンシャルはある…のだが、これまでもそれなりに戦力はありながら、チェルシーやバルセロナ、マンチェスター・シティとの重要な決戦で、「え? どうしちゃったの?」という及び腰なパフォーマンスだっただけに、ポテンシャルを実戦で発揮できるかという点になると、自信をもって「勝ち目がある」と言うのは憚られる。
98年W杯優勝メンバー、クリストフ・デュガリーがRMCラジオで言っていたことは、さすが一線で活躍していた元選手の意見だけに説得力があった。
「よく『経験が』というが、とくに重要なのは感情面だ。この4年で3度この大会に優勝している彼らは、その辺のコントロール術をよく心得ている。それはPSGがもっとも習得しなくてはならない部分でもある。(対戦時期でもある)2、3、4月といったシーズン中でもとくに肝心な時期に、そのあたりを完璧にコントロールしてレアル以上に成果を上げられるチームがいるとすれば、それはレアル自身でしかない」
「レアルとの対戦は楽しみだ。PSGは自分たちの実力を証明したいと意気込んでいるだろうし、ポテンシャルはある。勝ち目がないわけではない。しかしできる限り上を目指したいPSGにとってこのタイミングでレアルと対戦するのはやはり最悪の抽選結果と言わざるを得ない」