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日本代表 7年前

植田直通、右SBで躍動の因果。ベンチでの学びが結実。3年越しの日本代表デビュー

text by 藤江直人 photo by Getty Images

守備だけでなく攻撃でも躍動。絶妙クロスも供給

 センターバックへの矜持を抱きながら聞いた、キックオフを告げる主審のホイッスル。アントラーズでももうお馴染みの、のけ反らせた体勢から上半身を激しく、強く前へ振りながら頭でボールを弾き返す、正確に言えば弾き飛ばすプレーを何度も見せた。

 守るだけではない。22分に敵陣に侵入してこぼれ球を拾い、間髪入れずにファーサイドへ絶妙のクロスを放った。J1の得点王にしてMVPのFW小林悠(川崎フロンターレ)が必死に頭を合わせるも、シュートはゴールの枠をとらえられなかった。

 65分には伊東純也(柏レイソル)とのワンツーで、右サイドをフリーで抜け出してから左へ急旋回。小林と土居には合わなかったものの、ペナルティーエリアのなかに入ったところで、グラウンダーの高速クロスを供給してスタンドをわかせた。

 ただ、画竜点睛を欠いてしまった。2点をリードして迎えた後半アディショナルタイムも、表示された3分台に差しかかろうとしたときだった。三浦を狙ったGK東口順昭(ガンバ)のパスが、わずかにずれる。相手に拾われそうになった刹那に、植田が思い切って蹴り出した。

 しかし、ボールは相手にわたってしまい、パスをつながれ、ペナルティーエリア内に侵入されたところで山本が倒してしまった。ファウルを犯したのは山本だが、PKを決められるまでの過程に対する責任を守備陣全体で背負った。

「最後の失点は本当に悔しい。最後までしっかり集中していかなきゃいけないと、あらためて思いました。パスミスもあったし、クロスの精度が高ければ得点につながる場面もあった。本職の右サイドバックの人たちにはまったく及ばないし、そういう小さなところをもっともっと詰めていかないと」

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