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日本代表 7年前

植田直通、右SBで躍動の因果。ベンチでの学びが結実。3年越しの日本代表デビュー

text by 藤江直人 photo by Getty Images

「すべて弾き返してやろうと思っていた」

競り合いでは持ち前の強さを見せた
競り合いでは持ち前の強さを見せた【写真:Getty Images】

 アントラーズでは2つ年上の昌子と、2014シーズンからセンターバックを組んで常勝軍団を支えてきた。しかし、A代表における初陣を前に、日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督から告げられたポジションは右サイドバックだった。

 試合終了間際に飛び出した、MF井手口陽介(ガンバ)の劇的な決勝ゴールで北朝鮮代表を下した第1戦から中2日で迎える中国戦へ。平均身長で約6センチも劣る大柄な相手に対抗するための答えを、指揮官は今大会に招集したフィールドプレーヤーで最長身となる186センチの植田に求めた。

「我々の前線と中盤の選手たちを中国と比べてみて、フリーキックの戦いをどうするべきかを考えた。植田とディスカッションしたところ、『行けます』と即答してくれた」

 相手のフリーキックやコーナーキックをはね返す、高さと力強さを日本に与えるミッションを託された。182センチの昌子と組むセンターバックには183センチの三浦弦太(ガンバ)が、左サイドバックにはアントラーズの先輩、180センチの山本脩人が配された。

「自分のところに飛んできたボールは、すべて弾き返してやろうと思っていた。監督に起用された意味は、そういうもの(相手の高さ)に対処するためだとわかっていたので」

 最終ラインを形成する4人のうち、昌子以外の3人がA代表デビュー戦だった。異例と言っていいメンバー選考となっても、全員が180センチ台をそろえた意図が明確に伝わってきた。

 同時に不思議な縁も感じた。2015年1月に南半球のオーストラリアで開催されたアジアカップ。故障離脱したDF内田篤人(当時シャルケ、現ウニオン・ベルリン)に代わり、A代表に初めて招集された植田は右サイドバックの控えだった。

「最初に呼ばれたときも右サイドバックなら、デビュー戦も右サイドバック。何か縁があるのかなと思いますけど、でも僕はセンターバックの選手なので。どこででも出られればいいけれども、やっぱりセンターバックで出たいという気持ちは忘れていないし、出られるように準備していきたい」

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