鮮明になったハリルホジッチ仕様
【E-1 日本2-1中国】
ハリルホジッチ仕様なのかJリーグ仕様なのか、中途半端だった北朝鮮戦に比べると中国戦はハリルホジッチ色が濃くなっていた。
相手のディフェンスライン裏のスペースがなくなる前に仕掛けていくのが、ハリルホジッチ監督の基本方針だ。直接裏、またはワンクッション入れて裏。ラインがペナルティーエリアまで下がってしまったら、逆サイドへの長いパスから斜めの飛び出しを狙う。逆サイドへのパスはあまりなかったが、縦へ速く仕掛けていく攻撃は随所に見られた。
この現在のスタイルでフィットするかどうかが試される中、小林悠が球際の強さと機動力で貢献したのは収穫だった。
「フィジカルの問題で招集していなかったが、今はアグレッシブに動けている。サイドもセンターもできてフィジカルコンタクトに強くなった」(ハリルホッジッチ監督)
伊東純也も緒戦に続いて縦への突破力を発揮した。「A代表に入る候補が何人か出てきた」と監督が話したうちの1人だろう。
「クラブからの良い習慣と悪い習慣が持ち込まれていた」(ハリルホジッチ監督)
土居聖真はいくつかの「良い習慣」を見せたと思う。44分、小林に合わせたクロスボールにはセンスの良さが表れていた。中国DFがゴール方向へ戻ったことで空く手前のスペースを狙い、小林もそこへ飛び込んでいた。また、繊細なタッチやワンツーでリズムを作っていた。監督好みではないかもしれないがJリーグの良い部分だと思う。