「W杯で同じようなことは許せない」「今後も生き残れるのは…」
ーー最後、PKを与えてしまいましたね。試合の終わらせ方というのは難しい。
「まあ、たまにそうなるね。中国は失うものがなかったのでより攻撃的になって、山本のちょっとぎこちないファウルでPKになった。もちろんW杯で同じようなことは許せないけど、W杯だったらもっと集中すると思うから問題ない」
ーーひとまず勝利という結果を得られました。今日の試合全体を振り返ってください。
「全体的に悪くなかったと思う。レギュラーじゃないメンバーが多かったけど、守備も攻撃も北朝鮮戦より良かった。だいたいの時間で主導権を握っていたし、デビューした選手は冷静にプレーできていた。そして、日本は普段チャンスが多いのに得点が少ないけど、今日は逆だったね。ビッグチャンスが少なくてもしっかりとゴールを奪えた。2点取って勝ったことが重要なのは間違いない。W杯では無失点に抑えるのは非常に難しいので、複数得点が必要かもしれないよね」
ーー今後もA代表に生き残っていけそうな選手はいましたか?
「このメンバーからは中村(航輔)、昌子、井手口、今野、伊東、倉田、小林、川又あたりかな。土居にも可能性があると思う。もちろん絶対にロシアW杯へ行ける保証はないけれど、彼らにはもっとチャンスが与えられると思う」
ーー井手口は他の選手とオーラが違ってきましたね。
「本当にそうですね。今は自信に溢れている。もしこの自信をW杯まで持っていければ、チームにとって本当に大事な存在になると思う」
ーーあえて今日の日本の改善すべき点を挙げるとすればどこになるでしょうか?
「うーん…あえて言うなら、ディフェンスラインの組織は微妙だった。中国より強い相手ならば危なかったかもしれない。しかし、今日のディフェンスの4分の3はデビューだったからしょうがないかな。そして4分の1は日本のベッカムだった(笑)」
ーー次は優勝を決める日韓戦ですね。勝つために必要なことは?
「僕はいつも言っているのでつまらないかもしれないけど、集中力と自信です。日韓戦は決勝戦になるのでちょっとした差で決まる。それぞれの選手が自分の役割をしっかりと理解しないといけないし、ライバルには絶対負けられない。次の試合が楽しみだね!」
ーー楽しみですね! 今日もありがとうございました。
ありがとうございました。お疲れ様でした!
▽語り手:ショーン・キャロル
1985年、イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。
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