浦和の柏木陽介【写真:Getty Images】
【ウィダード・カサブランカ 2-3 浦和レッズ クラブW杯5位決定戦】
FIFAクラブ・ワールドカップ(W杯)の5位決定戦が現地時間の12日に行われ、浦和レッズがモロッコのウィダード・カサブランカと対戦。3-2で勝利し、大会を5位で締めくくった。
試合後、取材に応じた柏木陽介は「満足していると言ったらおかしいけど、前回の試合を考えたらいいゲームできた。個人的にも最後まで走りきったし、いいプレーしたかな」と試合内容への満足感を語った。
初戦は開催国枠のアル・ジャジーラにまさかの敗北。「情けない」「チームとして緩みが」と反省の弁を重ねた柏木だが、この日は「向こうは1戦目より強かったと思うし、お互いいいゲームをして、勝てたので非常に良かった」と納得いっている様子だった。
柏木は長短のパスを織り交ぜて攻撃陣を牽引、ゴールも決めた。特に攻撃陣のパフォーマンスに手応えを感じているようだ。これまでは2・3人で攻めきる形が多かったが、攻撃時に人数をかけるように変更。その結果、「距離感も良くなった。攻撃の時はミシャ(・ペトロヴィッチ前監督)の時に近い感じになった」と。
今季の浦和レッズは波の激しい一年だった。序盤戦は好調も急失速し、ペトロヴィッチ監督が退任。ACLでは優勝したが、リーグ戦は最後まで調子が上がらず来季のACL出場権を逃した。柏木は今季最後の試合を勝利で飾ったことに満足しつつも、一年を振り返ると複雑な気持ちのようだ。
「しんどかったりもしたけど、いいこともあった。欲を言えばミシャがいるときになんとかできてれば……ただそれも人として、サッカー選手として成長するために必要なことだったかもしれない」
様々な思いを胸に柏木はじめ浦和レッズは帰国する。クラブW杯5位という結果には十分に満足していないだろうが、この経験は来季に活かされるはずだ。
(取材・文:植田路生【アルアイン】)
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