あまり重要視されていない奇妙な大会
EAFF E-1サッカー選手権は先週末にかけて緩やかに始動した。男女の初戦となった4つの試合はまさに、いささか奇妙なこの大会の開幕を飾るのにふさわしいものだったと言える。
寒さと雨に見舞われた金曜夜の千葉では、高倉麻子監督率いるなでしこジャパンが韓国との乱戦に3-2で辛うじて勝利。その24時間後の東京では、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる男子代表が初戦でそれ以上の苦戦を強いられた。
負けてもおかしくない、おそらくは負けるべきだったと言うべき北朝鮮との試合に、井手口陽介が93分に決めた強烈ミドルに助けられて1-0の勝利を収めた。
残りの2試合も同様に低調なものだった。北朝鮮の女子代表は、まとまりを欠いた中国を圧倒して2-0で勝利。男子の韓国代表と中国代表はちぐはぐで不格好な試合の末に2-2で勝ち点を分け合った。
やや期待外れとなったこれらの試合を見守ったファンは合計で2万5千人にも満たなかった。2002年に東アジアサッカー連盟が設立されたあと、2003年からおおよそ隔年で開催されてきたこの4ヶ国対抗戦を、各協会や選手たちだけでなくサポーターもあまり重要視しようとしていないことが示されている。
大会を前にした監督たちや選手たちが良い試合をしたいと言おうとも、やはりそれは当事者たちにとってどこか後付けのように感じられる。近隣国のライバルチームを破って何らかのタイトルを獲得することに意味を見出すよりも、いわゆる2軍や3軍クラスの選手たちをテストするチャンスとして扱われている。