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日本代表 7年前

ハリルJで経験した屈辱の払拭へ。帰ってきた大島僚太、E-1で示すべき進化した姿

text by 元川悦子 photo by Getty Images

目に見える飛躍を遂げ、ハリルにも再評価されるように

 ハリルホジッチ監督は「このようなチョイスをしたのは私の責任だ」と采配ミスを認めたが、2失点に絡んだ事実は大島に重くのしかかった。翌10月のイラク(埼玉)・オーストラリア(メルボルン)2連戦こそ呼ばれたものの、出番がないまま終わり、以降は長期間、代表から離れることになってしまう。

 2017年に入ってからは所属の川崎フロンターレでかつてないほど攻守両面でのアグレッシブさを示し、川崎のJ1初制覇にも大きく貢献。目に見える飛躍を遂げ、ハリルホジッチ監督にも再評価されるようになった。代表復帰も何度かささやかれたが、そのたびにケガを繰り返す悪循環に陥り、日の丸をつけることが叶わないまま、ここまで来てしまった。

 そんな大島を横目に、同じリオデジャネイロ五輪世代の井手口が急成長。瞬く間に代表ボランチの一角を占めるようになった。現時点でキャプテン・長谷部、2014年ブラジルワールドカップ経験者の山口蛍(C大阪)、井手口の中盤3人は「ロシア当確」と言われており、残されたボランチ枠は1枚。その競争に遠藤航や長澤和輝(ともに浦和)、小林祐希(ヘーレンフェーン)らが参戦していて、大島も滑り込めるかどうかは微妙な情勢と言っていい。

「残りの2試合で勝たないと、チームとしても、個人の評価にもつながらないと僕は思っているので、チームとして勝てるようにしたい」と本人はフォア・ザ・チーム精神を前面に押し出している。そういう中でも持ち味であるパスセンスやボールコントロール力を発揮して、攻めのアクセントを加えることが、今回の大島には強く求められる。

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