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本田圭佑 7年前

本田圭佑、クラブW杯で放つ存在感。中盤の起点として機能、大舞台のキーマンに【識者の眼】

text by 河治良幸 photo by Getty Images

準決勝の相手は南米王者グレミオ。本当の勝負はここから

 ただ、この日は17-18の前期リーグで8得点を記録したグスマンがフィニッシュの精度に苦しみ、左サイドのエリック・アギーレも精彩を欠いたことで、チャンスを作りながらなかなか決められないまま延長戦までもつれ込んでしまったのは流れからすると勿体ない部分でもあった。

 中盤の起点として機能した本田もさらにゴール前で絡めれば理想的だったが、右サイドの時よりも攻守のバランスを取りながらウレタビスカヤやグスマンの良さを引き出す役割は十分に出していた。

 90分どころか120分フル出場して勝利に貢献した本田。5ヶ月前のパチューカ加入時は右ふくらはぎに違和感を抱え、メキシコデビューを果たしてからもしばらく途中出場が続いていた状況から、クラブでの評価や信頼も含めてここまで上げてきたことは評価できる。

 ただ、本当の勝負はここから。南米王者のグレミオはレアル・マドリーのような列強の代表クラスをズラリと揃えるクラブではないが、個人の技術が高い選手が多い上にチームとして非常にまとまっている。

 メキシコのクラブは南米との戦いに慣れている部分はあるが、それはグレミオにとっても同じ。中盤の主導権を奪い合うような展開も予想されるが、もし本田がカサブランカ戦と同じく中盤のインサイドハーフを担うのであれば、試合のキーマンと言うべき存在になりうる。

 そこでのパフォーマンスは東アジアE-1サッカー選手権を“国内組”で戦っているヴァイッド・ハリルホジッチ監督にも伝わるはずだが、まずはチームをメキシコ勢、北中米カリブ海王者として初の決勝に導く活躍ができるかどうか注目したいところだ。

(文:河治良幸)

【了】

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