川又堅碁、一回り成長して2年半ぶりの招集
川又堅碁は今季のJ1で4位の14得点を記録した。名古屋に所属していた15年、ハリルホジッチ監督の初采配となったチュニジア戦でA代表デビュー、ウズベキスタン戦で代表初ゴールを決めた。その年の夏には中国の武漢で行われた東アジアカップ(E-1の旧名)のメンバーに選ばれ、北朝鮮戦と中国戦に先発、韓国戦に途中出場したものの、1点も取れずに大会が終わってしまった。
ジュビロ磐田への移籍が1つ転機となり、結果を残す形で追加招集ながら約2年半ぶりの代表復帰を果たした。J1で結果を出し、代表に選ばれたのは「チームのみんなのお陰。信頼が無ければボールなんて来ませんから」と語る川又。「あの時(前回)は1勝もできていないので、今回は結果を求めたい。出られるかどうか分からないけど、チャンスがあれば仕留めたい」と意気込む。
5日の公開練習ではサブ組と見られる側の1トップに張ったが、強引なところと冷静なところを使い分ける様は確かな成長を感じさせる。杉本の離脱を見越して追加招集された形で、同ポジションの金崎夢生(鹿島アントラーズ)より現時点の序列は下かもしれないが、北朝鮮戦から中国戦まで中2日という過密日程で、FWは全選手にチャンスがあると言っても過言ではない。
「ゴールだけが生き残るアピールにつながる」と川又。もちろん言葉にしなくても、前からの守備やポストプレーなど前線でやるべき仕事は認識しているはず。しかし、そこは最低でもやるべきタスクであってアピールのポイントではないという自覚だろう。そのためにはゴール前での勝負強さを発揮する前に、いかに中盤の味方からパスを引き出すか、そのための動き出しやコミュニケーションも重要になる。
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