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日本代表 7年前

昌子源、今こそ示すべき成長の跡。出番なくとも刺激得た欧州遠征、E-1で問われる真価

text by 元川悦子 photo by Getty Images

槙野のプレーを見て刺激を受けた欧州遠征

槙野智章
欧州遠征で奮闘した槙野のプレーは昌子にとってもヒントになったという【写真:Getty Images】

 ブラジル・ベルギー2連戦で勇敢に戦った槙野の姿を見ながら、昌子は自分の進むべき道を思い巡らせたという。

「マキ君はかなりスライディングが多いと思う。そのほとんどが成功しているけど、その前にインターセプトも狙っていて、相手とすごい駆け引きしてる。ファイターのイメージが強いけど、そういう駆け引きのうまさでボールを取ってるんです。

 麻也君もそうけど、あの2人からいいヒントを得ることはできたし、欧州から帰ってきてからの自分のパフォーマンスも上がっている。実際、(柏)レイソル戦も、ジュビロ(磐田)戦も無失点でしたからね」と背番号3をつける男は少なからず前進への手ごたえをのぞかせた。

 その成長ぶりをアジアの強敵と相まみえるE-1選手権でも実証できれば、ロシア行きにより一層近づく。同時に、槙野から再びセンターバックの定位置を奪回できる可能性も広がってくるのだ。

 兵庫県サッカー協会技術委員長を務める昌子の父・力さん(関西大学1部・姫路獨協大学監督)も「源はDFとしては背が高くないんで判断力を磨いていくしかない。最近は味方がピンチに陥ってると思えば自分のマークを放っても1~2歩速くカバーに行く場面が増えてきたが、その経験値を高めていくしか彼の生きる道はない」と冷静に分析していた。

 今回のE-1選手権はまさにその判断力が問われる大舞台。吉田や槙野ら年長の選手たちのサポートがない状況だからこそ、より彼の真価が問われることになる。

 鹿島でも植田や三竿健斗といった年下の選手とコンビを組むことが少なくないが、背後に曽ケ端準、左右のサイドバックには西大伍や山本脩斗といった経験豊富な選手が陣取っているから、精神的にリラックスしてやれるはず。

 だが、この北朝鮮戦は本当に彼が強い責任感を持って守備に当たらなければならない。これまでとは一味違った昌子源の姿を、見る者の目に色濃く焼き付けてもらいたい。

(取材・文:元川悦子)

【了】

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