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ローマが与えた衝撃。トレンドに即した最適なチーム作り。ユーベとともにCL16強へ

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

リーグ好調のナポリ。しかしCLでは振るわず…

ナポリ
グループステージ敗退となったナポリ【写真:Getty Images】

 しかし彼らは、守備の再構築をキーワードにまとまりを取り戻す。第5節のバルセロナ戦では相手をしっかりノーゴールに抑え、第6戦でも堅実に闘ってオリンピアコスに勝利した。気がつけば、ボヌッチが抜けたCBにはメディ・ベナティアが定着し、ドゥグラス・コスタも守備意識を高めてチームにフィット。最終節では新戦力のフェデリコ・ベルナルデスキも華麗なシュートをねじ込んでいた。尻上がりに調子を上げるチーム作りは、アッレグリの得意とするところ。復調の機運を得られたことは、決勝トーナメントに臨む上でのポジティブな材料だろう。

 次に、グループリーグ敗退でELに回ることとなったナポリ。マンチェスター・シティーにシャフタール・ドネツクと、グループの対戦相手はそもそも厳しいものだった。ただ、リーグ戦は開幕から首位を走り、選手個々のパフォーマンスも絶好調だったはず。なのにCLでは奮わなかった。

 やっているサッカーは大きく変わったわけではない。相変わらずホームでは強かった。ハイプレスで相手をゴール前に押し込み、ボールを奪った後はショートパスで撹乱するサッカーの質はそのままで、どんな相手も常に敵陣に押し込みイニシアチブを握っていた。

 マンCのジョセップ・グアルディオラ監督も「監督としても選手としても、ナポリは今まで対戦した中で一番強いチームの一つだった」という賛辞を残している。

 とはいえそのマンCにはアウェイで1ー2、ホームで2-4だ。エティハド・スタジアムでの第3戦では、正確な後方のパス回しでプレスをかわされたのちにサイドを速攻で破られ、開始30分間で圧倒され2失点。

 サン・パオロでの第4戦ではパスワークで相手を圧倒して流れからゴールを陥れたが、昨季から苦手とするセットプレーの守備を突かれてあっさり2失点。その後ナポリは3ゴール目を奪いそうにはなるが、攻め気になった裏をカウンターで仕留められた。

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