グレミオに所属するMFアルトゥール。ロシアW杯南米予選終盤にブラジル代表初招集を受けた【写真:Getty Images】
バルセロナが冬に獲得する新戦力が、SNS上での写真流出により判明してしまったかもしれない。英紙『サン』などが報じている。
南米王者に輝き今月のクラブW杯にも出場するグレミオ所属のブラジル代表MFアルトゥールが、バルセロナのユニフォームを着て家族や友人たちと撮影した写真がSNS上で拡散された。その場にはバルセロナのロベルト・フェルナンデスTD(テクニカルディレクター)と、代理人のアンドレ・カリー氏もいたという。
カリー氏が写ったものも含めて複数の写真が流出したことで、21歳のアルトゥールのバルセロナ移籍が内定しているのではと騒がれている。
そんな中、この一件に不満を示したのはアルトゥールが所属するグレミオのロミルド・ボルザン会長だ。カタルーニャのラジオ『RAC1』にコメントを求められた同会長は「アルトゥールにはグレミオとの契約があり、4900万ポンド(約67億円)の違約金がかけられている。彼らがそれを支払うなら我々には何もできないが、交渉はオープンになっていない」と、期待の若手の移籍を否定する。
アルトゥールとグレミオの契約は2019年末までとなっており、あと2年残されている状況。バルセロナとしても水面下で行われていた交渉が、移籍市場開幕前に表に出てしまうことをよくは思わないに違いない。
ボルザン会長は「アルトゥールはバルセロナから来た代理人たちとご飯を食べに行っただけだろう。家族と会うということだったので我々は許可した。それ以上は何もない。グレミオはこの状況を快く思っていない」と、即座のスペイン移籍の可能性がないことを強調し、バルセロナのユニフォームを着て撮影された写真の流出に不快感を示した。
ただ、バルセロナが新戦力として攻撃的な中盤の選手を探しているのは事実。グレミオの南米制覇に貢献した小柄な21歳のブラジル代表MFは、冬に大西洋を渡ってスペインの地を踏むことになるのだろうか。それとも今回の流出は、ただの食事会で終わってしまうのだろうか。バルセロナやカリー氏側はこの件に関して現時点では無言を貫いている。
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