J1得点王の肩書きを提げて日本代表に合流した小林悠は愚直に初ゴールを目指す【写真:Getty Images】
EAFF E-1サッカー選手権2017 決勝大会(E-1)に参加する日本代表が4日に集合し、都内で初練習を行った。
練習前のミーティングでは、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督から「『フロンターレはおめでとうございます』と言われました」と、9ヶ月ぶりに招集となったFW小林悠が明かした。
それでも2日前にJ1初優勝を決めた川崎フロンターレのキャプテンにして、今季のJ1得点王に輝いたストライカーは「もう切り替えないといけないと思うので、ここにはその気持ち(優勝気分)は持ってきていない」と気を引き締める。
ハリルジャパンでの小林は、川崎Fとは違い右サイドで起用されることが多い。本人は「まだ1日目なので、練習もしていないので、どこで出るかもわからないのでなんとも言えない」としつつも、「代表でサイドで出る以上はアップダウンも激しくしないといけないと思うし、守備での運動量もかなり求められると思う。右サイドから逆サイドのクロスに入っていくとか、そういうところで自分の良さを出すしかない」と、与えられた場所での役割を全うする覚悟だ。
鬼木達監督の指導により、ハリルホジッチ監督が求めるような“デュエル”の強さや攻守の切り替えは「今までよりは強くなった」と成長を実感しているだけに、あとは結果を残すだけ。小林は「絶対にゴールを奪って帰りたい」と、日本代表初ゴールに燃えている。
「(日本代表での)立ち位置は本当に、全然下の方だと思います。でも本当にこの大会を通して一気に(ロシアW杯の)メンバーに入れる可能性もあると思うので、僕はそこにかけるしかないと思っていますし、しっかりそのつもりで準備したいと思います」
これまでの小林は、日本代表から招集を受けても負傷で辞退しなければならないことも多く、十分に力を発揮しきれずにいた。今回のE-1は国内組にとって最後のアピールチャンスであり、30歳を迎えた小林にとっては過去最大のチャンスでもある。
E-1ではJ1得点王としてハリルホジッチ監督にゴールという形で成長をアピールし、「すごく刺激的な場所」と語る日本代表でのロシアW杯出場メンバー入りにつなげたいところだ。
(取材・文:舩木渉)
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