次節は勝ち点2差リードで迎えるユーベ戦
こうしたチームワークが後方に安定感を与えていることは、久々に先発したラノッキアのプレーを見れば良くわかる。昨季までの彼は少なからず失点に絡んでいたが、前方でフィルターが掛からず相手にスペースが沢山ある中を攻められるなど、不利な状況を強いられてのものも相当あった。
しかし今のインテルは、必ずDF前に味方が守備の網を張ってくれる。そのおかげで彼は、危険なカウンターに晒されることなく安定して相手FWを警戒できていた。
もっとも守備における中盤のタスク自体は、ベシーノやガリアルディーニと異なることを要求されたわけではなかった。つまりチーム全体に戦術が浸透し、選手が入れ替わっても機能するという状態にまでなっているということだ。
「”軽い”MF陣になるのは不安だと書かれたが、でもボール奪取率もそう変わらなかったし、ポゼッションは良くなっているじゃないか」試合後の記者会見でスパレッティ監督は胸を張っていた。
次節は勝ち点2差でリードした状態で、ユベントスに挑む。ソリッドな組織守備に速攻の意識、トップコンディションを維持するペリシッチやマウロ・イカルディらの存在など、挑戦できる武器は備わった印象だ。6連覇中の王者は守備を立て直し、アウェイでナポリに勝利。どういう試合になるか注目だ。
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