川崎フロンターレの中村憲剛【写真:Getty Images for DAZN】
明治安田生命J1リーグの最終節となる第34節が2日に行われ、川崎フロンターレが大宮アルディージャに5-0で大勝。前節まで首位に立っていた鹿島アントラーズと勝ち点で並び、得失点差で上回って初優勝を飾った。
これまでJ1での年間2位が3回、カップ戦での準優勝が5回など、あと一歩のところで何度もタイトルを逃し続けてきた川崎F。“シルバーコレクター”の汚名をついに返上することに成功した。
15年間にわたって川崎Fでプレーを続けてきたMF中村憲剛は、初優勝を特に感慨深く感じている選手のひとりだろう。試合後にはメディアの取材に答え、その思いを語った。
「(シルバーコレクターと)言われちゃうのはしょうがない。これだけ長くいるのは自分だけなのに毎回2位だったから、自分が原因じゃないかというのも多少あったので、やっと返上できて感無量です」
優勝を決めた瞬間の感情について、「オレが15年間探して追い求めていたのはこの景色だったんだなと思いました」と中村。「長くやってきて、このまま(タイトル獲得は)ないんじゃないかと思う瞬間もいっぱいあった。やっとこれで色々なものの呪縛が解き放たれる。良かったと思うし、フロンターレの未来に繋がることだと思います」と喜びをあらわにした。
初のタイトル獲得に「燃え尽きる」ことはなく、むしろ今後への新たなモチベーションになると感じているようだ。「優勝するチームがまた優勝したいというのは、こういう景色をまた見たいんだなと。みんなで喜ぶことができたあの景色というのは、一瞬のことだけど忘れられない。それを体感するためにみんなまた頑張れると思う」とさらなるタイトル獲得への意欲を強調している。
(取材:舩木渉、文・構成:編集部)
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