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ポーランド紙、日本を丸裸に「大空翼や日向小次郎のような成功望んでいる」

text by 編集部 photo by Getty Images

森岡亮太
昨季までポーランドのシロンスク・ヴロツワフでプレーしていた日本代表の森岡亮太【写真:Getty Images】

 ロシアW杯のグループリーグ組み合わせ抽選会が現地時間1日に行われ、日本代表はグループHでポーランド、セネガル、コロンビアと同居することになった。

 ポーランド最古のスポーツ日刊紙『プルゼグラド・スポルトウィ』は、日本を「アジア最高のチーム」「アジアで日本よりも成功を収めている国はない」と高く評価し、強化プランや代表チームの現状などを詳細にレポートしている。

 アジアカップ制覇4回、W杯6大会連続出場など日本が築いてきた功績に触れながら、同紙は「日出る国の代表チームは、のちに世界中で読まれることとなった漫画の中の素晴らしい選手たち、大空翼や日向小次郎のような選手たちのような成功を望んでいる」と記し、そのための計画が進行中であると指摘した。

 漫画『キャプテン翼』の中で、大空翼はバルセロナの中心選手として活躍し、日向小次郎はユベントスへの入団を果たす。どちらもまだ現実の日本人選手は成し遂げていない。

 そのうえでアジア人は長期的な計画に基づいて物事を進めるのが得意で、日本には「中国と対照的に強いサッカー文化があり、サッカーは最も人気のスポーツの一つになっている」と分析。その要因には「近年ブラジル人選手が帰化して代表チームに入っていないこと」「より多くの日本人選手に海外リーグでプレーするチャンスがあり、現時点で代表チームの最低でも半分がヨーロッパから合宿に合流すること」を挙げた。

 また、日本代表は「もはやアジアではない」とも述べられている。『プルゼグラド・スポルトウィ』紙は「ヨーロッパのチームと大差はない」と警戒を示した。

 最大のスターはドルトムントの香川真司かレスター・シティの岡崎慎司と見ているようだ。そして「ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の哲学と合致しないため最近のブラジル戦とベルギー戦に彼ら2人は招集されなかった。ポーランドでも全国規模で議論の対象となったが、急速に沈静化した。日本のファンにとっても非常に興味深いトピックだった」と最近の日本代表のチーム事情にも触れている。またポーランド国内でプレーしていた森岡亮太も有名だと述べた。

 ポーランドにとって日本はどんな相手なのだろうか。同紙は「グループの状況に関わらず、日本との対戦は我々にとってあまりにも簡単とみなすべきではない。彼らは常に自分たちのプレーを見せ、あらゆる面で最大限の集中を発揮する。武士道は日本で生まれ、文字だけではないサムライの古い本だが、まだ文化や選手たちの態度に大きな影響を与えている。そこでは誇りが神聖なものであり、日本人が諦めることはない」と、日本の文化的背景に触れながら、侮れない相手であることを説いた。

 グループ内で最もFIFAランキングの高いポーランドだが、「2002年、我々は韓国を理解しておらず、不十分だった」と日韓W杯の初戦で韓国に敗れてから崩れ、グループ最下位で敗退した過去の二の舞を避ける決意のようだ。ロシアW杯で日本と対戦するのはグループリーグ最終戦とはいえ、どんな状況であろうと本気のポーランドが襲いかかってくるのは間違いないだろう。

【了】

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