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マンC・エデルソン、ペップにとってはノイアー以上に理想的? 最先端型GKの完成度【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

24歳ながら、あまりに高い完成度

エデルソン
足下の技術がフィールドプレーヤー並みのエデルソン【写真:Getty Images】

 昨季のシティにはGKにそれだけのクオリティが欠けていた。DFのほうも怪しく、ミスによるピンチや失点が目立っていた。ペップ流のスタイルにとって、この手のミスはコストではあるが許容範囲を超えていた。

 そもそも足下が基準を満たしていなかったイングランド代表GKジョー・ハートは早々に貸し出され、クラウディオ・ブラボとウィリー・カバジェロを起用したがミスはなくならなかった。

 エデルソンはその問題を一気に解決している。止める蹴るに関しては、チームメートのニコラス・オタメンディやジョン・ストーンズより上手いと思う。エデルソンは自陣ペナルティーエリア内で平気で“ロンド”をやる。

 シティの最深部からのビルドアップに対して、相手もハイプレスを仕掛けてくることもある。このときのGKの選択は主に2つ。

 すべてマンツーマンならば1対1になっているFWへのロングフィード。ディフェンスラインで敵が1人余る守り方ならば、シティのフィールドプレーヤーは誰か1人がフリーになるのでそこへのフィードだ。

 ほとんどは高い位置どりのSBのどちらかが空いているので、そこへ胸か頭をめがけて正確で速いボールを蹴る。エデルソンはそのときの判断とキックの精度も間違いがない。

 リバプール戦ではサディオ・マネに顔面を足裏で蹴られて8針縫うケガを負った。その試合はドクターストップで交代となったが、すぐに復帰して平然としていた。マネとの激突シーンは首の骨折や頭蓋骨損傷が起きてもおかしくないぐらいだったが、エデルソンは謝罪したマネにこう言っていたそうだ。

「落ち着いてくれ。ピッチでは起こりうることだから心配しないでいいよ」

 あまりにも完成度の高い24歳。セレソンではアリソン・ベッカー(ASローマ)と正GKの座を争っている。

(文:西部謙司)

【了】

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