証明した浦和の実力。タイトル獲得の資格は十分
ACL決勝は決して名勝負ではなかったが、浦和は見事に集中力を保ち、最後に歓喜を手にするのにふさわしい戦いを見せることができた。10年前にアジア初制覇をもたらした永井雄一郎のゴールと非常によく似た形でラファエル・シルバが決勝点を叩き込んだ。
アル・ヒラルとの2試合を通して、浦和は本来やりたかったプレーができずに苦しめられた。土曜日の2ndレグを終えたあと、何人かの選手たちは、もっと攻撃面で相手に脅威を与えたかったとコメントしていた。
全体的には、より組織されたプレーや自信を感じさせるサッカーをしていたのは相手の方だった。2試合合計0-1で惜しくも敗れた2014年のウェスタン・シドニー・ワンダラーズ戦に続いて、4年間で2度目の準優勝に終わったアル・ヒラルには同情を禁じ得ない部分もある。
だが、やはり決勝戦で最後に意味を持つのは試合に勝つことだ。両チームが本来の力を発揮できるような決勝戦はむしろ多くはない。大きな緊張感も期待もあり、何より1年間の努力が無駄になってしまうのではないかという恐怖心もある。技術的な面以上にメンタルの強さが物を言う場面だ。その点において浦和は大いに称賛に値するチームだった。
11月18日にリヤドで行われた1stレグでは、堀孝史監督のチームが1-1のドローで折り返したのは信じられないほど幸運なことだった。稚拙なフィニッシュやGKの活躍、そして運も絡んだ結果として、アル・ヒラルは20本のシュートのうち1本しか決めることができなかった。
だが2ndレグの前にレッズの選手たちに話を聞くと、落ち着いて自信を持てている様子だった。何をやるべきであるかを理解しているだけでなく、より大事なことだが、自分たちにそれができる力が十分にあると理解できていた。
決勝に至る道のりの中で浦和はホームでの6試合全てに勝利を収め、今大会で対戦した全ての相手を打ち破ってきた。クラブにとって過去10年間で最も重要な夜を迎えるにあたり、その流れが途切れるという不安は全く感じさせていなかった。