5位決定の光景。これまで歩んだ艱難辛苦の乱反射か
11月19日、2017シーズンのJ2レギュラーシーズンが終了。5位でJ1昇格プレーオフ(以下、プレーオフ)出場圏に入った東京ヴェルディは、週明けから通常と変わりなくトレーニングを行っている。年内、次なる目標を視界に入れて活動するJ2クラブは4つのみだ。
二度目の降格となった2009シーズンから、今季ではや9年目を数える。J2にすっかり根を生やし、よほどのことがない限り勝ち星を計算できる対戦相手は見る間に減っていった。いまではきれいにゼロである。
それにしても2012シーズンにプレーオフ制度が導入された当初、いらんだろ、と思った自分が恨めしい。
2012シーズン 7位
2013シーズン 13位
2014シーズン 20位
2015シーズン 8位
2016シーズン 18位
昇格への道のりの険しさはそれなりに理解しているつもりだったが、プレーオフに出るのさえこんなに苦労するとは思いもよらなかった。まして、J3降格の危機と接近することなど、他人事と考えていたフシがある。5位になって、優勝したような騒ぎになった味の素スタジアムの光景は、これまで歩んだ艱難辛苦の乱反射に見えた。
最終節、プレーオフ出場をめぐる直接対決の徳島ヴォルティス戦には、今季最多の1万4541人が駆けつけた。クラブは前売り券の売れ具合と招待券の配布状況、および着券率から約1万人と見込んでおり、+4000人のうれしい誤差が生じた。
「ホームタウン4市の小中学生は無料招待。その他の地域は小学生無料招待。チラシ配りは新宿区、杉並区、多摩地区など、通常より広範囲で行いました。回収した招待券の分析がまだ済んでいないので細かいことはわかりませんが、やはり試合の持つ意味の大きさが予想を上回る来場者につながったと捉えています。久しぶりに観戦に訪れたオールドファンの姿もあったようで、これを機会に再び関係を深めてもらえるとありがたいです」(クラブ関係者)